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建築士・インテリアデザイナー・ショップデザイナーへ ためになる話

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建築士になるためには物理が必要なのか

建築士 物理

建築士になるにはさまざまな知識が求められますが、「物理学」もそのひとつに数えられます。
将来建築士として設計や工事監理に携わりたいのなら、物理学の勉強も必要になるでしょう。

その一方で、建築士の仕事には必ずしも高レベルの物理知識は必要ありません。
仕事の内容次第では物理の知識がほとんどなくても問題ないため、過度に物理学を意識することはないのです。
そこでこちらでは、物理に苦手意識を持つ人に向けて、建築士の仕事における物理学の必要性について解説します。


建築士になるためには物理が必要?

建築士になるためには物理が必要?

結論から言えば、建築士になるためには物理が必要になることがあります。
大学や専門学校の授業でも物理学が組み込まれているため、ある程度は勉強しなくてはならないでしょう。
一方で、専門家が持つような高度な知識は必要なく、特別な資格等も求められません。
そのためきちんと授業に臨んで学習に励めば、物理が苦手でも建築士になることはできます。



建築士試験に合格するには物理の知識が必要

建築士になるためには、国家資格の「建築士試験」を受験しなければなりません。
合格して資格を取得できてはじめて、建築士として名乗ることができるのです。

建築士の資格には1級と2級があり、それぞれで出題範囲が異なります。
建築士資格の1級を取得する場合、出題範囲に物理学の構造力学が含まれているため、基本的に勉強が必須です。
構造力学の出題を無視して合格することは難しいので、対策としてしっかり物理の出題領域をチェックしておかなければならないでしょう。

建築士資格2級にも構造力学の問題は出題されますが1級ほど内容は難しくなく、ある程度の物理知識を備えておけば得点を稼ぐことができます。
事前に過去問を解くことで対策が可能なので、しっかりと点を取れるように出題される範囲を確認した上で試験に臨みましょう。


建築士=物理が得意なわけではない

建築士になるには物理の知識が必要ですが、決して「建築士=物理が得意」な人ばかりではありません。
物理や数学が苦手でも、建築士として活躍している人はたくさんいます。
むしろ物理が苦手という意識があっても、それをカバーできるくらい建築士として努力できる人ほど、就職や独立で成功しやすいと言えるでしょう。

そのため高校生からの進路を考えるとき、「物理が苦手だから建築学部は諦めよう」といった結論を出すことはありません。
物理が苦手でも建築士になれるという現実を、まずは把握しておきましょう。

大学や専門学校に進学してから勉強すれば十分に間に合う

建築士に必要な物理のスキルは、大学や専門学校に進学してから本格的な勉強に移っても問題ありません。
大学や専門学校のカリキュラムに設定されている物理の授業をしっかりと受講すれば、建築士になるための能力を十分に育めるでしょう。

建築学科には専門的な授業が多数用意されていて、そのなかには建築士になるための物理の授業も含まれています。
建築士志望の人に向けての特化した授業内容となっているので、高校の授業や独学で勉強するよりも効率良く必要な知識を吸収可能です。
物理が苦手な人も、大学や専門学校の授業内容でならスムーズに学べる可能性があるでしょう。


建築士の実務に必要な物理学の知識とは?

物理学が苦手な場合には、建築士の実務に必要な最低限の知識だけを勉強する方法が考えられます。
建築士は物理の専門家ではないため、そもそも高度な物理学の知識はあまり必要とされません。
そのため最低限のラインに絞って勉強すれば、学習時間を節約して効率良く建築士を目指せるでしょう。
以下からは、建築士に必要とされる物理学の知識について解説します。



電気や流体の知識は必要

建築士として構造設計や設備設計の業務を担当する場合、電気や流体に関する物理知識が必要です。
一般的に大学4年生までに習う範囲を理解できていれば、建築士の実務でも問題なく通用するとされています。
専門学校でも建築士に必要な物理の授業は受けられるので、必要最低限の知識だけを習得することは可能です。

また、構造設計をするなら構造力学の知識が必須となるので、積極的に関連授業を選択して学習を進めておきましょう。


意匠設計の仕事ではほとんど物理の知識がいらない?

建築における外内観のデザインや室内の設計を行う意匠設計は、業務に物理の知識をほとんど使いません。
そのため物理学の苦手意識が強い人は、建築士の意匠設計業務の担当者を目指すのがおすすめです。
意匠設計は人気の仕事でありながら需要も高いため、多くの企業・事務所が新規の担当建築士を募集しています。
将来性もある仕事なので、意匠設計を目標に据えて物理の勉強をするのもひとつの方法です。

意匠設計には数学の知識もほとんど不要なので、理系科目が不得意な人向けの仕事だと言えます。
「建築士を目指しているけど理系全般が苦手」という人は、意匠設計を仕事にすることを検討してみましょう。


まとめ

建築士になるには、ある程度物理についての知識を学んでおく必要があります。
必要性を理解してコツコツと勉強を続けていれば、必要な物理の知識は問題なく習得できるでしょう。