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建築士・インテリアデザイナー・ショップデザイナーへ ためになる話

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商業施設士とは

ショップデザイン

商業施設に特化した知識・技術を持つ「商業施設士」は、今高い需要を見出されはじめている専門家です。
現代社会において商業施設はその地域に根付き、人流を活性化させる重要な役割を担います。
そんな商業施設作りに精通した商業施設士は、新しい施設の考案や既存施設の改善など、さまざまな専門業務を仕事にできると評判です。
そこでこちらでは、商業施設士とはどんな役割を持つ専門家なのか?どんな仕事ができるのかといった点を紹介します。

商業施設士

商業施設士とは?

商業施設士とは、商業施設の建築計画や設計業務に携わり、より魅力的な施設を作り出すことをサポートする専門家です。
企画作りから実際の設計、工事中の施工管理や建設後の運用など、商業施設を形づくる際のあらゆるシーンで活躍できます。

商業施設は街づくりの具体的な構想に組み込まれたり、その地域が持つ独自の歴史や文化をアピールするために活用されたりと、今注目されている施設のひとつです。
商業施設は街におけるひとつのシンボルとなり、ほかの地域から人を集めるきっかけになり得ます。
一方で、従来の商業施設はただ多くの店舗を取り入れた集合体に過ぎないケースが多く、現代の人々のライフスタイルや需要にマッチしていないことも珍しくありません。
商業施設士はそういった過去の商業施設のイメージを拭い去り、現代で通用する新しい施設として生まれ変わらせることができる専門家です。
今後は建築されてから時間の経った商業施設がリニューアルされる機会も増えると考えられるので、専門家である商業施設士の注目度も高まると予想されるでしょう。

商業施設士の役割

商業施設を現代風にアレンジしたり、話題となるデザインやシステムを導入したりして、地域の活性化に貢献するのが商業施設士の主な役割です。
一般的に商業施設は、年齢、性別、利用目的などが異なるあらゆる人を迎え入れる必要があります。
そのため利用しやすさや汎用性を意識しつつ、ほかにはない特徴を持たせなければならず、高度な業務となっているのです。
そこで商業施設士のような専門家の知識や設計におけるバランス感覚が重視され、改良時や新設時にアドバイスを求めることが増えています。

そのほか、商業施設士は地域の商業地区担当者や建築関連の業者に対して、コンサルティング業務を行うこともあります。
どのような商業施設に需要があり、具体的にこの地区に必要な環境や設備を提案することも、商業施設士に期待されている役割です。

商業施設士になるには?

商業施設士になるには、公益社団法人「商業施設技術団体連合会」が提供する商業施設士資格を取得するのが条件です。
商業施設士の資格試験は年に2回(6〜7月頃と12〜1月頃)に実施されていて、合格することで資格が取得できます。
試験内容は「学科試験」と「構想表現(実技)試験」に分かれていて、それぞれで合格を目指します。
一次試験ではマークシート方式による学科試験を行い、それに通過すると二次試験で図案表現(設計製図方式)か文章表現(論文方式)を選択した上で構想表現(実技)試験に挑戦可能です。

商業施設士資格の学科試験は、20際以上であれば誰でもを受験が行えます。
一方で 構想表現(実技)試験に関しては、一定年数以上の実務経験が受験資格として設定されているのです。
特別な資格や学歴がない場合、商業施設に関する何らかの業務経験が5年以上なければ受験できません。
しかし、大学や専門学校で商業施設関連の学科・コースを卒業していれば、その後1年以上の実務経験だけで受験が可能です。

商業施設士になるのなら、商業施設の関連知識・技術を専門的に学べる大学や専門学校を卒業することが近道となるでしょう。

商業施設士の資格が活かせる仕事

商業施設士の知識や技術を活かせる仕事には、下記のような種類があります。
商業施設士資格取得後にどのような就職・転職を目指せるのかを、以下を参考に確認してみましょう。

設計事務所

建築家などが所属している設計事務所なら、商業施設士ならではの知識や技術を活かせる仕事に出会えます。
主に商業施設の設計に興味があり、自分でオリジナルの施設づくりをしたい人におすすめの就職先です。
基本的に建築家として働くことになるため、商業施設士資格だけでなく建築士の国家資格の取得も必要とされます。


デザイン事務所

建造物のデザインを担当するデザイン事務所でも、商業施設士のスキルを役立てた仕事ができます。
商業施設の外観や内装のデザインを行ったり、イメージに合った店舗の導入や装飾を作成したりといった業務を担当できるでしょう。

デザイン性の高い商業施設は話題となりやすく、SNSが普及した現代と非常に相性の良いものとなります。
そのため商業施設士としての知識を持ちつつ、デザイン作成を担当できる人材の需要が高まっているのです。



コンサルティング事務所

商業施設士として企業や行政に指導・アドバイスを行えるコンサルティング事務所も、就職先のひとつです。
専門知識をもとにした具体的な提案やアイデアは、商業施設づくりを目指す人たちにとって貴重なものとなります。
ニーズに合わせて商業施設に関するアドバイスを行うことで、顧客が理想とする商業施設づくりをサポートすることも可能です。
コンサルタントとして実績を重ねていけば、独立して商業施設の展開を支援するアドバイザーや、街づくりに貢献するフリーランスとして働くことも考えられます。


まとめ

商業施設士とは、商業施設の設計やアイデアづくりに特化した専門家です。
今後の商業施設が発展していくためには欠かせない存在となるため、将来的には商業施設士として働ける人材が重宝される可能性もあるでしょう。
この機会に商業施設士がどんな仕事をするのかを確認し、必要な資格の取得を目指してみることがおすすめです。

青山製図専門学校で学べること

ショップデザイン

青山製図専門学校では、ショップ・インテリア・建築の三つを学ぶ商空間デザイン科があります。 東京という立地を活かして最短2年でショップデザインのプロフェッショナルを目指すことができます。

◆この学科の特長
(1)CAD・CG・製図・手描きパースといった実技の時間が多く設定されています。
インテリアショップや建築の実務に必要な製図のスキルは、即戦力となるよう手描きとパソコン両方を学びます。特に重要な手描きパース・スケッチワークは、より実践的なプロテクニックを修得します。

(2)様々なデザイン知識の他、商業設計やディスプレイ、経営や販売促進まで幅広い知識を学べます。
店舗設計に欠かせない、小規模店舗・店舗併用住宅・商業施設・ショッピングモール・ブティック・レストラン・カフェ等あらゆる商業設計を学ぶほか、ディスプレイデザイン、ショウウィンドウデザイン、グラフィックデザイン、照明計画(ライティングプラン)でしっかりデザインとコーディネートスキルも磨きます。
また、販売品目(業種)販売の方法(業態)に合わせた建物のフォルム(形状)の知識や、商品構成、什器レイアウト、陳列、経営や販売促進など幅広い知識を身に着けながら、現地調査分析、「まちづくり」の設計、企画手法、マーケティングも学んでいきます。
さらに、ロゴデザインやサインデザインをイラストレーターとフォトショップで作る「ビジュアルデザイン」も学ぶことで、様々な状況に対応できるショップデザイナーを目指すことができます。

(3)厚生労働省「専門実践教育訓練給付金制度・支援給付金制度」が認定されています。
一定の条件を満たしている「雇用保険の被保険者」が、厚生労働大臣の認定を受けている教育訓練講座を「自己負担で受講」した時に、受講にかかったお金や入学料などの一部を後から支給される制度で、仕事を辞めてしまった人や今現在働いている人が利用できます。
スキルアップを考えている人や、ショップデザインの仕事に挑戦したいと考えている人はこちらの制度を利用することも可能です。
教育訓練給付制度・支援給付金制の詳細については、本人の住所を管轄するハローワークにお問い合わせください。
手続きは受講開始日の1カ月前までに行う必要があります。